ウツボのタタキ
写真の料理はウツボのタタキです。
身の方は、鰻や穴子と色合いや見た目が似ていますが、皮の部分の模様が一般的な魚のものと違っているのが特徴的ですね。
ウツボ
ウツボって見た目が蛇っぽいのですが、魚なんですね。
凶暴な顔付きをした大型肉食魚です。
ちなみにウツボの名前の由来は、長い体が矢を入れる『靫(うつぼ)』に似ているからという説と、岩穴に潜むウツボの習性から空洞を意味する古語『うつほら』が『うつほ』になって『うつぼ』となったという説があるそうです。
ウツボを食べる地域は限られているのですが、高知県では郷土料理として食されています。
よく似た感じのウツボとウミヘビ(魚類)とウミヘビ(爬虫類)の違い
- 分類:ウツボはウナギ目ウツボ科、ウミヘビ(魚類)はウナギ目ウミヘビ科、ウミヘビ(爬虫類)は有鱗目コブラ科等
- 呼吸:ウツボとウミヘビ(魚類)は鰓呼吸でウミヘビ(爬虫類)は肺呼吸。
- 鱗:ウツボは無く、ウミヘビ(魚類<退化していて目立たない>)とウミヘビ(爬虫類)は有り。
- 胸鰭:ウツボとウミヘビ(爬虫類)は無く、ウミヘビ(魚類)は種によって有り。
- 毒:ウツボとウミヘビ(魚類)は無く、ウミヘビ(爬虫類)は種によって強い毒を持っているもの有り。
- 生息域:ウツボは海中の岩場や珊瑚礁、ウミヘビ(魚類)は海底の砂地等、ウミヘビ(爬虫類)は熱帯から亜熱帯の地域。
ちなみに私は、ウミヘビ(魚類)とウミヘビ(爬虫類)をまだ食べたことがありません。
ただ、陸地に生息している蛇は食べて飲んだことがあります。
1つは広東料理の蛇のスープです。
大昔に食べたきりでうろ覚えなのですが、広東料理の一つで、蛇肉の細切りをキクラゲ、椎茸、生姜等と共に煮込み、片栗粉でとろみを付けたものでした。
蛇肉は臭みが少なく鳥肉のような柔らかな食感と淡白な味わいが特徴だと言われていることもあります。
私が食べた時の個人的な感想ですが、その蛇肉は生ではなく乾燥したものを水等で戻したものだったのかもしれません。
蛇は細切りにはなっているものの蛇肉は確かに鳥肉のような味わいがありましたが食感はそれよりも硬く小骨も少なからず感じられ爬虫類っぽいような香り(蛇特有?)があったのを覚えています。
基本的に乾燥した食材は蛇だけに限らず香りや味わいが凝縮され風味が強調されたものとなりますよね。
もう1つがハブ酒でした。
大きなガラス製の瓶の中にとぐろを巻いたハブが入っていて強烈なインパクトでした!
特にこちらを睨み付けてくるようなハブの目力が凄かったです!
酒は度数の強い沖縄の泡盛に漬けられていてハブのエキスがタップリと出たような感じで、酒の色合いは透明感のある薄い黄土色となっていました。
一口飲んでみて、甘味のあるような強いアルコールが口の中に広がり、やはり爬虫類っぽいような香りと風味(蛇特有?)があったのを覚えています。
そういえば、ハブは毒を持っていますので「飲んでも大丈夫なのか?」と思う方もいらっしゃると思います。
ハブの毒は高濃度アルコールに長期間漬けることで無毒化されるため、ハブ酒をゴクゴクと飲んでも安全なのだそうです。
材料(2人分)
代用食品
上記の材料が揃わない場合の代用の食材の一例です。
家にある食材を使って作ってみてください!
なにか新しい発見があるかもしれません!
作り方
- 一匹まるままの場合は三枚におろし、皮目を炙るまたは蒸します。(タタキとはいうものの、皮も身も中までしっかりと火を通します)
- 骨抜きをして、薄くそぎ切りにします。
- ネギ、ミョウガ、さらし玉葱等の薬味とポン酢でいただきます。
身自体は白身で淡泊です。
ゼラチン質が多く弾力に富み、それをジックリと噛みしめていると、じんわりと上品な旨味が口の中に広がっていく感じですね。
この味わいを感じていると、次第に日本酒をゴクリと飲みたくなってしまう美味しさなんですよね。
日本酒が大好きな方には是非オススメしたい一品です。